

愛犬がシニア期を迎えたら、無理のないスローライフに徐々に切り替えてあげましょう。
もくじ
シニア用フードがベストではありません
一般的に犬は6歳を超えたころから次第に老化が進むといわれています。ペットショップの店頭にもシニア用ドッグフードが多数並んでいます。
この時、パッケージに記載された「シニア用」という言葉だけで無条件にドッグフードを切り替えてはいけません。
実は市販のシニア用ドッグフードの多くは
・肉や魚など動物性たんぱく質を配合していない
・穀物だけで作られている
・含有水分量は10%未満
犬は肉食性の動物ですから、日々の食事から十分な量の動物性たんぱく質を摂取しなければ、健康を保てません。
にもかかわらず、市販のシニア用ドッグフードに肉や魚を一切配合していない製品が多い理由は、
・より安価に製造をするため
・低カロリーな製品にするため
シニアになり、運動量が減少するので低カロリーな食事で肥満を予防するという説が各メーカーの主張ですが、これを人間に置き換えて考えてみるどうでしょうか?
高齢になったからという理由で、米やパン、肉、魚を食べずに毎日、大豆や野菜だけの食事を送るのです。
もちろん肥満は回避できますが、活力も失われてしまうでしょう。
高齢になった愛犬に必要なことは、食事から動物性たんぱく質を取り去ることではなく、良質で消化のよい食べ物を愛犬にあった分量で用意してあげること
この仕組みを理解したうえで、愛犬の食事を選んであげましょう。
食欲減退は体重変化に注意を
犬達も高齢になると、自然と食欲が減退します。運動量の低下、消化機能の低下などその理由は様々ですが、中には歯の痛みを感じていることが理由の場合もあります。
愛犬の食欲が減退し始めたら、定期的に動物病院を受診し、口内トラブルを抱えていないかを確認してあげましょう。
また食欲減退と合わせて、体重減少が続く場合は、何らかの病気の初期症状ということもあります。
定期的に動物病院で健康診断を受けることと合わせて
・高栄養フードに変える
・手作り食に変える

腫瘍は早期発見、検査を
高齢になると様々な症状の癌を発症するようになります。発症の部位は、胃癌、乳癌、皮膚癌と人間とまるで変わりません。
この時、体の外部に出来る癌は、初期は小さな湿疹、しこり程度の症状がみられます。愛犬の全身を定期的に撫で、見慣れない湿疹やしこりがあった時は、早期に動物病院に相談をしましょう。
日ごろ愛犬の体に触れる時、つい頭、首、背中だけで終えてしまっていませんか?
癌の早期発見のためには
・脇腹
・腹部
・内股
・脇
・尾
嘔吐は脱水症状に注意
高齢になると、消化吸収機能が低下し始め、いつもと同じ食事、食べなれたおやつを与えても不意に吐き出してしまう事があります。
この時、嘔吐をした後4~6時間はあえて水や食べ物を与えずに、愛犬を安静にさせてあげましょう。
嘔吐をした直後は、つい愛犬を落ち着かせてあげたいと思い、飲み水を与えてしまいがちです。でも胃腸の調子が整わない状態で飲み水を摂取すると、かえって症状が悪化し嘔吐を繰り返してしまいます。
この結果、急性の脱水症状を引き起こす危険な状態になってしまうのです。
愛犬の嘔吐が1回きりの場合は、安静にさせ様子を見る。たびたび繰り返す場合は、動物病院で点滴を受けるというルールを覚えておきましょう。
もし頻繁に嘔吐を繰り返す場合は、動物病院で吐き気止めの処方を受け、一時的にも嘔吐を止めてあげることも効果的な方法です。
室温管理にも気を配って
高齢犬は体温の管理が苦手になり、風邪をひきやすくなります。例えば冬は、エアコンを稼働させ家族にとっては快適な室温であっても、家族の足元で暮らしている愛犬にとっては肌寒いと感じることもあります。
また十分な暖まった部屋から、急に屋外へ散歩に出かけることで、その急激な気温差が風邪の原因になったり、心筋梗塞を起こすこともあります。
夏には家族にとって快適と感じる気温に室温を下げたことで、愛犬が肌寒く感じることもあるものです。夏は、エアコンの利いた部屋の一角に暖かいベッドをエアコンの冷気を遮ることの出来る居場所を作っておいてあげると、愛犬自身が快適な場所を選び生活ができます。
若く健康なころにはさほど気にすることのなかった室温の管理も、高齢になった愛犬のために再度見直してあげる必要があるでしょう。
年齢にあった暮らし方を考えてあげましょう
犬は人間の8倍の早さで歳を重ねますから、「去年と同じ」が通用しないことも多々あります。日々の様子をみながら、無理なく、快適に暮らすことが出来るように工夫をしてあげましょう。
【参考】犬・猫の総合情報サイト『PEPPY(ペピイ)』サイト⇒気付いてあげたい!老化のサインをチェック!