

もくじ
去勢手術はかわいそう?
犬猫を家族に迎えるとき、さほど性別を気にせずに第一印象で選んだ、出会いのタイミングで決心をした、子供が気に入った子犬を選んだという事が多々あります。
特に小型犬の場合、オス、メスで生活上の大差はないのであまり気にする必要もないでしょう。
ただ実際にオス犬を家族に迎えてみると、動物病院やペットショップで早期の去勢手術を勧められます。まだ成長途中の健康な子犬に手術を施すことはかわいそう、不安などいろいろな意見があります。
オス犬の去勢手術はかわいそうと感じる理由は何でしょうか?
・手術の痛みがかわいそう?
・繁殖機能を失う事がかわいそう?
・闘争本能が低下することがかわいそう?
オス犬の去勢手術は、全身麻酔は施すものの、処置自体は10~15分ほどで完了できる簡単な内容です。開腹処置もなく、術後も特別なケアが不要なほどに簡単な処置です。
痛みは若干生じるものの、愛犬が気にすることはほぼない程度に軽いものです。
次に繁殖機能ですが、将来
・自宅繁殖を予定している
・繁殖で収益を見込んでいる
・ドッグショーへの参加を予定している
ただしドッグショーへ参加する場合、去勢済みであることは、マイナス要因となる上に、好成績を残してもその後の血統の維持が出来ないことが問題になる程度です。
つまり感情的に「かわいそう」と感じてしまいがちですが、実際にはさほど大きな根拠がないのです。
去勢手術をすると何が変わる?
去勢手術をすることで、大きく変わるのは繁殖能力を失う事だけです。
もし発情中のメスに遭遇し臭いを感知すればテンションが上がることもあるでしょうし、ドッグランなどでメス犬を追いかけてしまう事はあります。ただあくまでも追いかけるだけで済み、予定外の妊娠をさせてしまうリスクはゼロになります。
このようなトラブルは一見まるで無縁な様にも思えますが、実は意外に頻発しているのです。その理由は、トリミングショップやペットホテル、ドッグラン、ドッグカフェなどの施設側は発情期中のメス犬の来店、利用をお断りしているものの、飼い主自身がメス犬の発情を把握しておらず、不注意で来店してしまうことがあるからです。
万が一、発情中のメスと遭遇してしまうと、積極的に行動を起こすのは常にオスの方ですから、トラブルの責任もオス側に生じてしまいます。
発情中のメスに対して興奮してしまったオス犬は、どんなに日ごろしつけが行き届いている場合でも、簡単にコントロールすることはできません。特に中、大型犬の場合、大人の男性でも押さえつけることが難しいでしょう。
このような想定外のトラブルを回避するという意味でも、去勢済みであることは大きな意味があります。
オス犬の去勢手術をした場合、外見上、健康面で大きな変化はありません。メス犬のようにホルモンバランスの乱れから深刻な症状が出るケースも少なく、愛犬も家族も負担を感じることはないでしょう。
去勢手術をすると、足を上げておしっこをしなくなる?
去勢手術をすると、足を上げておしっこをしなくなるという説があります。この説は必ずしもすべてのオス犬に当てはまることではありませんが、比較的効果があるようです。
足を上げておしっこをする行為は、オス犬の成長とともに芽生え始める縄張り意識の表れです。自分の縄張りを主張するために散歩中に何度もマーキングをします。
ただ生後半年ほどの早期に去勢を済ませてしまうと、オスとしての闘争本能や縄張り意識が若干軽減し、縄張りへの関心も薄れてしまう事があります。その結果、飼い主が指示をしなくても足を上げずにおしっこをするようになるという仕組みです。
ただこの説にはもう1つ理由とされることがあって、生後2,3か月と早期に親犬や群れから離れ、人間と生活をすることで、オス犬が本来すべき縄張りの主張やオスとしてのふるまいを学ぶ機会を失ってしまっていることが原因ともされています。
室内に設置されたトイレシーツでおしっこを済ませるには、足を上げる必要性もありませんから、自然と子犬のころの習慣が続いているのではとのことです。
去勢手術をする時期は?
去勢のタイミングは最近では生後半年前後が主流になっています。
このタイミングは
・予防注射などで動物病院に通う頻度が高い時期に合わせて済ませてしまう
・生後半年を過ぎると飼い主と共に外出の機会が増えるので、トラブル予防のため
・生殖機能は完全に発育する前に取り除くため
また自治体によっては、避妊去勢手術を推奨し、助成金を支給している地域もあるので、手術の前に調べておいてもよいでしょう。
繁殖の予定がない場合は去勢手術がおすすめ
オス犬の去勢主手術は、比較的簡単な処置な上に、健康上のデメリットもない措置です。お出かけやレジャー、ペットサービス利用時のトラブルを未然に防ぐ意味でも、手術を済ませておくと安心です。
手術の後は「術後服」がおススメです
術後に便利なのが「術後服」です。傷口を舐めたりしないようにカバーします。同じ役割として使われるエリザベスカラー(エリカラ)より運動の邪魔にならないので今人気です。サイズは超小型犬から大型犬までさまざまあります
こちらでもまとめています!